Q.小早川一博 議員(公明)
先日、大分で高校生向けに第三の居場所を提供している未来応援コミュニティb-roomを視察しました。不登校や中退が増えるなど代表自身の子育ての経験からも、「社会に出る前の高校生の未来を応援し、地域で大きな花を咲かせてほしい。こどもたちが幸せの連鎖をつくり出せたら」との思いからスタートされました。
ここでは、安心して過ごせる居場所を提供し、地域や学校と連携しながらボランティア活動や体験活動、地域との交流を通じて、高校生が自己決定と幸福感、主体性を持った活動につなげることを大切にしながら運営されています。若者が地域とつながり、地域や社会の課題に触れ、主体的に関わる機会や環境をどうつくっていけるかが重要だと強く感じました。
高校生自身の居場所と出番をつくることで参画のきっかけになり、若者が社会に参画する流れを生み出すことにつながると考えます。この事業は、大分市の地域活動の担い手を育成する地域デザインの学校から生まれたものです。
本県でも、埼玉未来大学において地域の担い手づくり等を目的とした学びの場を提供しています。しかし、特に重要なのは、若者の未来を応援する視点を持った担い手を育成することです。地域活動に参加する人を育成する段階から「こどもまんなか」を意識し、地域での活動を通じて積極的に若者の居場所や出番をつくることを意識して取り組むことが大切だと考えます。
(仮称)若者の未来を応援する担い手育成事業として、こども・若者と一緒に活動する担い手の育成から事業の企画、実行、ネットワークづくりなど、総合的に伴走支援できる事業を検討してはいかがでしょうか。この取組は、地域から若者参画を促す流れをつくるとともに、大人の意識変革にもつながる具体的な取組の一つであると考えますが、知事の御所見を伺います。
A.大野元裕 知事
議員お話しのとおり、若者の地域活動への参画を促す担い手の育成は大変重要であります。
埼玉未来大学では、専門的な学びを通じて地域の担い手を育成しており、こどもの居場所づくりやスポーツボランティアなど、若者を巻き込んで活動するための講座を実施しております。
他方、それぞれの地域で活動する担い手の育成や確保は、地域の実情に精通している市町村が取り組むことがより効果的と考えますが、市町村においては、市民活動支援の情報や知見が限定的であるという課題がございます。
このため、県では、県民活動総合センターにある彩の国市民活動サポートセンターにおいて、市町村などを構成員とするネットワークを構築し、情報共有のための研修会の開催、専門家の派遣などを行っています。
県内には、若者と若者を支える地域の担い手が協力して取り組んだり、若者が自ら地域の担い手となっている事例が多数ございます。
例えば、こどもの居場所については、地域の支援者が会場の提供をして、若者が立ち上げたもの、大学のゼミ生が中心となって企画・運営をしているもの、中学生・高校生が部活動として取り組んでいるものなどがございます。
市民活動サポートセンターのネットワークを活用し、こうした県内や大分市などの優れた事例を紹介するとともに、個別の相談にも丁寧に対応することで、市町村における若者の未来を応援する担い手づくりの取組を支援してまいります。
上記質問・答弁は速報版です。
上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。