Q.福永信之議員(公明)
私は66歳、高齢者です。私の青年時代、中年時代とは全く違うといってもいい社会が、今眼前に広がっています。見たこともない世界、それは高齢者が高齢化する時代です。本県の場合、平成27年の後期高齢者人口は約77万人でしたが、10年後には約1.6倍の121万人になります。国民医療費は、65歳未満で年間約20万円、75歳以上になると年間平均約90万円になります。医療と介護、これは高齢者が高齢化する時代に最優先で行政が、そして県民一人ひとりが真摯に向き合うべき課題であります。
そこで、その中から、認知症対策と糖尿病等の重症化予防対策に絞って御質問いたします。
まず、認知症対策です。
認知症は誰もがかかり、誰もが介護をする側に回る可能性があります。本県では、6年後の2025年に認知症の方が約40万人になると予想されています。高齢者5人に1人の割合です。もはや国民病と言えます。
まず、オレンジカフェについてお尋ねします。
オレンジカフェは、認知症の方やその家族の交流の場であるだけではなく、地域の方が認知症への理解を深めることのできる場です。参加費も実費の百円程度で誰もが気軽に参加できます。思いや悩みを吐き出し、十分に聞いてもらえたので気持ちの整理ができた、認知症の方と出会い特別な病気でないことが分かったなどと好評です。
県内で最も多く設置しているのは、私の地元川越市の38カ所です。一層の普及を図るべきと考えますが、福祉部長から、まず、県内のオレンジカフェの設置状況を自治体ごとの偏在がないかも含めてお答えを願います。さらに、今後の普及目標と普及に向けた県の支援策につきまして御答弁をお願いします。
A.知久清志 福祉部長
まず、県内の設置状況ですが、国が調査を始めた平成26年度末は25市町村、81カ所でしたが、平成29年度末には61市町村、365カ所と増加しています。
市町村別の設置数は議員のお話にもありましたとおり、川越市のように38カ所と多い市がある一方、1カ所のみの所も15市町村あります。
次に、今後の普及目標と普及に向けた県の支援策についてです。
埼玉県高齢者支援計画では、平成32年度末までに全市町村でオレンジカフェが設置されることを目標としています。
未設置の市町村においても平成31年度中には設置される予定であり、目標は1年前倒しで達成できる見込みです。
今後は身近な地域でより多くのオレンジカフェが開催されるよう取組を進めてまいります。
一方、オレンジカフェの開催に当たっては、場所やボランティアを確保することが課題です。
開催場所につきましては、公民館や介護事業所だけでなく、最近では美容院やドラッグストアで開催されている例もあり、こうした好事例を市町村に紹介してまいります。
ボランティアにつきましては、県のホームページに募集情報のほか、参加者の体験談などを掲載し、活動を呼び掛けてまいります。
また、認知症サポーターや地域包括支援センターの職員などを対象にオレンジカフェの立ち上げや運営方法の研修会を開催し、運営のための人材を養成するなど、オレンジカフェのより一層の普及を図ってまいります。
上記質問・答弁は速報版です。
上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。