多様性のある社会~LGBTQ差別の無い社会-性的指向・性自認に基づく差別的言動に対する県の姿勢について-

Q.蒲生徳明 議員(公明)

SNS等インターネット上や一部メディアでは、個人が自称すれば性別は自由に変えられる、同性婚を認めると少子化が進むなど、性的マイノリティが抱える現実を無視し、差別や偏見をあおる言動が執拗に繰り返されています。こうした言動は、社会的に弱い立場にある当事者が抱える困難の実態から目を背け、生きる希望までも奪うものです。こうした差別的言動は拡散され、当事者が安心して生活できる環境が脅かされています。
県は、にじいろ県民相談など当事者向けの支援を進めていますが、それだけでは十分でないとの声が寄せられています。大野知事は以前の議会答弁で、国会議員時代、ヘイトスピーチ解消法の制定時に法の起案者として関わった経緯もあり、国籍を理由とした差別には一貫して反対する姿勢を明確に示されていました。差別や偏見に満ちた社会に理解を促し、当事者や家族らが希望を見つけるためにも、性的指向・性自認に基づく差別的言動に対しては、知事がき然とした姿勢を示していただくことが大切であり、当事者の方々も大変勇気づけられると思います。
そこで、性的指向・性自認に基づく差別的言動に対する県の姿勢について、知事の御所見を伺います。

A.大野元裕 知事

議員お話しのとおり、性的指向・性自認に基づく差別的言動は絶対にあってはならない重大な人権問題だと考えます。
性的マイノリティに関する誤った情報がSNSなどで拡散されることで、当事者の方々が苦しまれたり、更なる偏見が助長されるおそれがあります。
このような状況を解決するためには、一人一人が性の多様性に関する理解を深め、情報を取捨選択できる正しい知識を持っていただくことが何より大切です。
そこで、県では、性の多様性に関し、正しく理解していただくため県民向けの動画を配信しており、すでに今年度だけで約2万人の方に視聴していただいております。
来年度は、より理解を深めていただけるよう、カミングアウトを受けた時の対応のロールプレイングなども取り入れた分かりやすい内容の動画を作成し、周知をしてまいります。
また、インターネット上の差別を助長する行為の根絶に向けた取組も重要であります。
昨年5月、県の性の多様性に関する施策等について誤った情報が流布された際には、知事会見をはじめ、県ホームページやSNSを通じ、正しい情報を発信いたしました。
また、人権問題を所管する法務大臣など国に対しても、インターネット上の人権侵害情報の拡散を防止するための対策を講ずるよう要望をしております。
さらに、県民の方向けの啓発として、昨年8月に、インターネット上の誹謗中傷の防止をテーマとした人権啓発イベント「ヒューマンフェスタオンライン2023」を開催し、7,000人の方々に御参加をいただきました。
改めて申し上げます。性的指向や性自認を理由とした差別は決して許されてはなりません。
今後も機会を捉えて、私自身の言葉で会見などを通じて発信するとともに、県政全般においても性的マイノリティの方々への配慮をした取組を進めてまいります。

上記質問・答弁は速報版です。
上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。

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