Q.安藤友貴 議員(公明)
また、農林水産省が持続可能な食料システムの構築のために策定したみどりの食料システム戦略には、「2050年度までに化学肥料使用量を30%低減する」との目標が掲げられています。また、関東農政局が全国地方農政局に先駆けて汚泥を使った肥料の活用の推進にプロジェクトを立ち上げました。
こうした追い風を受け、埼玉県でも下水汚泥の肥料化に積極的に取り組むべきと考えますが、いかがでしょうか。農林部との連携も含め、お聞きいたします。
A.今成貞昭 下水道事業管理者
昨今、肥料の価格が高騰する中で、国も下水汚泥の肥料化を強く推進するなど取り巻く環境が大きく変化しております。
また、先ほど申し上げましたとおり様々なメリットが期待されることから、改めて下水汚泥の肥料化にチャレンジしたいと考えております。
そこで、本年7月には、御質問にもございました佐賀市下水浄化センターに担当職員を派遣いたしまして、臭気対策や農家への肥料の売り込み方法なども含め、先進都市の取組状況を確認してまいりました。
佐賀市では汚泥肥料が地元農家に好意的に受け入れられ、アスパラガスやレンコン栽培など、汚泥を活用した循環型農業が根付いている印象を持ちました。
加えて、汚泥肥料化推進のポイントは、先ほど御質問にもありました安全性や品質についての農家への理解促進であると感じた次第でございます。
この成功事例を参考に、本県でも、肥料需要が大きいと想定される県北地域の流域下水道において肥料化の試験製造を実施し、安全性や効果の検証、農家へのアピールなどを進めてまいりたいと考えております。
農林部とは、汚泥の肥料化に向けこれまでも様々な情報交換を進めてまいりましたが、今後、試験製造の実施に向けて一層連携を深めてまいります。
さらに、試験製造の取組結果なども踏まえ、本格的な肥料化施設の導入についても検討を進め、下水汚泥は貴重な資源であるとの認識の下、循環型農業の実現に貢献してまいります。
上記質問・答弁は速報版です。
上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。