Q.石渡豊 議員(公明)
私は、平成30年2月定例会において、この二つの施設を上尾の地に整備すべきと質問をいたしました。スポーツは、その全ての大会がアスリートの活躍により私たちに夢と感動を与えてくださいます。また、青少年はスポーツを通して自分に負けない強さと勇気を培うことができます。
スポーツ医・科学拠点ですが、ジュニアアスリートからトップアスリートまでその育成、スポーツ指導者の育成が期待される施設です。この施設に必要な要素は3点。1、本県内にはスポーツ科学や健康に関する大学も多く、そうした大学との連携ができること。2、県スポーツ協会との連携も必要なことです。3、立地に当たり多種多様なスポーツ施設の集積地ということも重要な要素です。この要素を兼ね備えた施設が、本県のスポーツ総合センターであると考えます。
多くの県民に利用されるスポーツ総合センターですが、管理する県スポーツ協会がジュニアアスリートの育成、彩の国プラチナキッズプロジェクトも手掛けています。センターの施設を紹介します。アリーナ、多目的室、体育実習室、トレーニング場、そして宿泊施設もあります。しかし、開設が1983年、築36年を経る中、老朽化問題に直面をしております。
それでは、お伺いいたします。老朽化したスポーツ総合センターを建て替えて、スポーツ医・科学拠点施設として整備すべきと考えますが、知事の御所見をお伺いいたします。
次に、もう一つの50メートル屋内水泳場について質問いたします。
以前PFI方式で造られた兵庫県尼崎スポーツの森の50メートル屋内水泳場を視察いたしましたが、今回は利用者数が全国トップクラスの千葉県総合国際水泳場を9月12日、公明党県議団で視察いたしました。千葉県水泳連盟から示唆に富むお話をいただきました。利用者が多い理由は3点。1、県水泳連盟が建設計画段階から関わり、利用者や運営者の意見、要望を取り入れたこと。2、大会と強化練習の誘致に成功していること。3、大会開催時も含め、いつでも県民が泳げるプールとして通年でのスクール開催や一般の利用が確保されていることなどでした。
それでは、お伺いいたします。日本水泳界を担う、世界の水泳界を担う埼玉県内の選手のためにも、次代を担う小中高校生のためにも早期に50メートル屋内水泳場を整備すべきと考えます。また、立地に当たってはスポーツ医・科学拠点施設に隣接なさることも考慮すべきと考えます。知事の御所見をお伺いいたします。
A.大野元裕 知事
老朽化したスポーツ総合センターを建て替えて、スポーツ医・科学拠点施設として整備することについてでございます。
科学的なデータを基に体の動かし方やトレーニングなどを行うスポーツ科学は、今や競技力向上や、けがの防止などに不可欠なものとなっております。
そこで現在、スポーツ科学の知見を、アスリートの競技力向上に活用するとともに、県内に広く普及させるための拠点施設整備の検討を進めているところでございます。
議員御指摘のスポーツ総合センターは、年間約18万人もの皆様に利用していただいているとともに、ジュニアアスリートの育成やスポーツ指導者の研修の場として御利用いただいております。
また、スポーツ総合センターの周辺には武道館やアイスアリーナ、陸上競技場、体育館などの施設がございます。
このように様々なスポーツ施設が集積している場所に、スポーツ科学の拠点施設を整備することで、効率的・効果的な競技力向上を図ることが可能となります。
このようなことから、スポーツ医・科学拠点施設を整備するに当たりましては、スポーツ総合センターを活用することについても選択肢の一つとして検討していきたいと考えています。
次に、日本水泳界を担う埼玉県内の選手のため、次代を担う小・中・高校生のため、早期に50メートル屋内水泳場を整備することについてでございます。
関東1都6県で、公営の50メートル屋内水泳場がないのは埼玉県だけであり、県内で開催される大会では、選手は屋外での過酷な暑さや寒さの中で良いタイムを出さなければならないという状況であります。
屋内水泳場があれば、天候に左右されず安定した状況の中で泳ぐことができ、選手もベストの状態で競技に臨むことができると考えます。
また、水泳界を始めとした関係の皆様からプール建設に向けた熱い要望があることも承知をしております。
私は水泳王国を掲げるこの埼玉県に、50メートル屋内水泳場は必要なものであり、その実現に向けてしっかりと取り組んでいきたいと考えております。
次に、立地に当たってスポーツ医・科学拠点施設との隣接を考慮することについてでございます。
50メートル屋内水泳場という環境と、最新のスポーツ科学に基づく専門的な支援を組み合わせることで、次代を担うアスリートのより効果的な育成が可能となります。
競泳の東京オリンピック代表に内定をした毛呂山町出身の瀬戸大也選手は、日頃の練習環境に加え、フォームの映像分析など最新のスポーツ科学の知見も取り入れることで、世界のトップスイマーになったと指摘をされております。
このようにプールとスポーツ医・科学拠点施設とが隣接するなどの連携をすることで、より効果的な競技力の向上が期待できると思います。
この二つの施設の連携については、今後、様々な方々の御意見も十分お伺いをし、検討をさせていただきたいと思っております。
スポーツ王国埼玉の名を全国に轟かすことができるよう、両施設の検討を進めてまいります。
上記質問・答弁は速報版です。
上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。