Q.橋詰昌児 議員(公明)
令和元年9月定例会の一般質問において、新方川流域にお住まいの多くの住民の皆様からの声をお聞きし、新方川の治水対策として大吉第二調節池の必要性も含めた総合的な治水対策について伺いました。その際は、答弁では「新たな調節池を整備しなくても、既に完成した大吉調節池や現在進めている河道整備を実施していくことで、河川整備計画で想定する洪水を安全に流下させることができる」との答弁がありました。新方川では築堤や河道掘削等を実施してきており、治水安全度も向上していることは存じております。
一方で、近年の気候変動による水害の激甚化、頻発化を懸念される住民の皆様からは、新方川の治水対策に根強い要望があります。この気候変動に対応するため、流域のあらゆる関係者が協働して流域全体で取り組む流域治水への転換を進めることが求められています。流域治水への転換を推進していくためにも、私自身、まずこれまで以上に河川整備を推進していくべきとの考えから、改めて新方川の治水対策について質問をいたします。
実際に私の地元越谷でも、越谷観測所において観測史上最大となる48時間301ミリメートルを記録した平成27年9月の関東・東北豪雨などにより、新方川流域において甚大な被害が発生しました。令和元年東日本台風においても、総雨量で県内平均355ミリメートルを記録し、市内でも浸水被害が発生しております。
そこで、流域治水への転換が求められている中で、浸水被害の軽減に向け、新方川の河川改修と中川との合流点整備についてどのように進めていくのか、県土整備部長に伺います。
A.北田健夫 県土整備部長
現在、新方川では、国道4号の戸井橋から上流約2.8キロメートル区間の河川改修を進めています。
東武鉄道の橋りょう架換えと関連する護岸工事については、本年9月に完成しました。
今後は、令和4年度中に鉄道橋下流の大枝人道橋と上流の市道橋の架換えに着手するとともに、引き続き河道の拡幅や護岸整備などを進めてまいります。
また、中川との合流点整備についてですが、国では、中川・綾瀬川河川整備計画の策定に向け、合流点の処理方法も含め検討を進めているところです。
県としては、県管理河川への影響を見極めるとともに、合流点処理対策の早期着手を要望してまいります。
これに加えて、議員御指摘のとおり、近年の頻発化・激甚化する水災害を受け、あらゆる関係者が協働し治水対策を進める「流域治水」への転換が全国的に始まったところです。
これを受け、令和2年度には、国、流域自治体、企業等で構成される流域治水協議会において、「中川・綾瀬川流域治水プロジェクト」が策定され、流域全体が一丸となって、流域治水を推進していくことになりました。
今後は、河川改修に加え、流域治水の観点を踏まえながら、新方川流域における浸水被害軽減に努めてまいります。
上記質問・答弁は速報版です。
上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。