フレイル予防策の強化

Q.西山淳次 議員(公明)

「フレイル」とは、年齢を重ねて筋力などが低下し、心身が弱ってきた状態を言います。「虚弱」を意味する言葉で、近年よく聞くようになりました。ところで、昨年11月に発表された国立長寿医療研究センターの調査結果は、大変ショッキングなものでした。フレイルの人が要介護状態になった場合にかかる介護費用は、フレイルでなかった人に比べて10倍に達するというのです。フレイルだった人は要介護になったときに短期間で重症化しやすく、手厚いサービスが必要になることが影響していると見られます。介護費用が10倍というのは、本人や家族はもちろん、行政にとっても重大な問題です。
一方で、フレイルは食生活の改善や運動、社会参加などの対策で、予防や回復が可能であるとされています。予防のポイントは大きく四つ。まずは、趣味やボランティア、自治会活動など地域社会とのつながりです。第2は、歯と口の健康、口腔ケアです。第3は、栄養。特にタンパク質が不足すると、筋肉量が減ってしまいます。そして、第4に、日々の運動の積み重ねであります。
埼玉県後期高齢者医療広域連合は、フレイル予防の一環として後期高齢者の健康診査と健康長寿歯科健診を行っています。どちらも重要な取組でありますが、歯科健診は受診率が平成30年度で8.8%と低い状況なのが気になります。県歯科医師会とも連携し、受診率向上が必要と考えます。このほかにも、国は新年度から高齢者の保健事業と介護予防の一体的実施を市町村に促すなど、フレイル予防は国を挙げた重要課題になりつつあります。全国でも例を見ないスピードで高齢化が進む本県にとっても、フレイル予防はますます重要になってまいります。
そこで、社会参加、口腔ケア、栄養、運動という四つのポイント、さらには啓発活動という観点を踏まえて、本県としてフレイル予防策を強化していく必要があると考えますが、今後の取組と併せて知事の見解を伺います。
 

A.大野元裕 知事

健康寿命を延ばしていくためにはフレイル予防は重要な課題であると私も認識しており、より対策を強化していく必要があると考えます。
まず、社会参加については、シニアが自分の意欲や希望に合わせて、地域活動への参加や就労ができる仕組みづくりが重要です。
令和2年度には、県民活動総合センターにシニア向けワンストップ型の総合窓口を設置し、多方面からのシニア応援体制を構築いたします。
地域活動への参加については、「アクティブシニアの地域デビュー」を推進するため、ボランティアのマッチングや交流サロン設置など先駆的な取組を行う市町に助成を行っています。
さらに、「彩の国いきがい大学」を「埼玉未来大学」へ名称変更し、シニアの社会参画を促進するコースを新設するなど、シニアへの多様な応援体制を充実させてまいります。
次に、口腔ケアについては、口腔機能が衰え、オーラルフレイルの状態になった場合、食事や人との付き合い等に支障を来し、全身のフレイルに大きく関わるとされており、対策が重要です。
後期高齢者医療の被保険者に対する健康長寿歯科健診については、現在75歳が対象ですが、令和2年度から80歳の方も対象に加えます。
また、埼玉県歯科医師会と連携して県民や市町村職員、歯科医師等を対象にフレイル予防を含めた研修などを実施していますが、引き続き連携し、更なる周知啓発を行ってまいります。
次に、栄養については、県食育推進計画において、健全な食生活を実施するための各世代に向けた取組を定めるとともに、バランスの良い食事を推奨するコバトン健康メニューの普及に取り組んでいます。
また、栄養を含めた健康に役立つ情報を家族や友人に広める「健康長寿サポーター」は、これまでに約9万人を養成しており、今年度からは、フレイル予防の重要性についても広めていただいているところであります。
さらに、健康に過ごすためには、運動習慣を身に付けてもらうことが重要であることから、「人生100年プロジェクト」において、令和2年度は「コバトン健康マイレージ」の機能を強化いたします。
ウォーキング以外の健康づくりにもポイントを付与できるようにするとともに、継続的な利用や行動を促すための通知機能を追加するなど、コバトン健康マイレージの魅力を高めてまいります。
コバトン健康マイレージは、運動だけではなく、フレイル予防の啓発や社会参加の促進、更には高齢者のスポーツ行動率の向上にも活用できると考えております。
このような取組を進めることによってフレイル予防を推進し、県民の皆様が人生100年時代を健やかに、自分らしく生きられる社会の実現に向け、取り組んでまいります。
 
 
上記質問・答弁は速報版です。
上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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