就労継続支援B型事業所の工賃向上の取組について-就労継続支援B型事業所の役割と支援について-

Q.小早川一博 議員(公明)

就労継続支援B型事業所は、障害者が自身のペースで社会参加と自立を目指せるよう、段階的な支援を提供する重要な役割を担っています。
先日、就労継続支援B型事業所を利用されているお子さんの親御さんとお話をする機会がありました。「自分たちが年を取ったとき、息子は1人でどうやって生きていくのか。子供には得意な分野や好きなことがあり、それを少しでも伸ばして、仕事や社会に役立てる意識を本人に持たせたい。そして、障害基礎年金と就労支援の収入で最低限度の生活を送れるようにしてあげたい」、親の思いを伺いました。
B型事業所は、生産活動の機会の提供にとどまらず、自立した社会生活を営むことができるよう、工賃向上や一般就労への移行を目指した運営が重要です。同様に、生産活動の機会の提供を行うサービスに生活介護事業所があり、県はB型事業所と生活介護事業所の違いをどのように捉えているのか、福祉部長の見解を伺います。
また、B型事業所が障害者にとって一般就労やA型事業所などへのステップアップとなるよう運営されることが重要だと考えますが、県はB型事業所に対してどのように指導されているのか。さらに、平均工賃が目標の2万円に届いていない事業所への支援についても、福祉部長の見解を伺います。

A.細野正 福祉部長

B型事業所においては、現状では民間企業などで働くことが難しい方を対象に、生産活動を通じて働く場を提供し、就労に向けて必要な訓練を行っています。
一方、生活介護事業所においては、常時の介護が必要な障害の重い方を対象に、生産活動を通じて心身機能の維持・向上や社会参加を促進しています。
B型事業所は「働くこと」を主な目的とするのに対し、生活介護事業所は「社会とのつながり」を主な目的とする点に違いがあると捉えております。
次に、「B型事業所が一般就労やA型事業所などへのステップアップとなるように県はどのように指導しているのか」でございます。 
B型事業所においては、利用者の今後の働き方の希望を踏まえて、作業能力や社会性、生活能力などを向上させ、一般就労等に移行できるように取り組んでいるところです。
一方、B型事業所の利用者には、心身の状態や年齢、就労経験の不足などの様々な課題により、一般就労等にステップアップすることが難しい方もいらっしゃるのが現実です。
県としては、B型事業所に対して、利用者一人一人に応じた支援の目標を定め、適切なサービスを提供するよう指導しているところです。
次に、「平均工賃が目標の2万円に届いていない事業所への支援について」です。
県ではこれまで、B型事業所に対して、商品開発や販路拡大などの技術的な支援をしてまいりました。
今後は、平均工賃が低い事業所を訪問し、現場の職員のお話を伺った上で、生産活動が改善されるよう、専門家派遣の活用も含めプッシュ型での支援を行い、工賃の向上を目指してまいります。

上記質問・答弁は速報版です。
上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。

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