一般競争入札におけるくじ引きについて(総務部長)

Q.深谷顕史 議員(公明)

県発注工事の一般競争入札において、全業種のくじ引き発生率は、平成29年度が15パーセント、平成30年度が20パーセント、令和元年度が25パーセントと上昇傾向にあります。土木工事では、同様に15パーセント、20パーセント、28パーセントと上昇。舗装工事に至っては、35パーセント、32パーセント、そして43パーセントと、くじ引き発生率が40パーセントを超えております。受注者側の積算精度が上がり、発注側も積算資料の公開を進めた結果が背景にあるとは言え、くじ引きが完全に常態化をしています。子供の頃に引いた50円、100円のくじの話ではありません。2,000万円、3,000万円の仕事が運で決まっているのです。
県土強靱化の原動力となり、県民の命を守るために、災害時には、体を張って河川や道路の復旧に当たってくださっているのが地域建設業の皆さんです。県は、常態化するくじ引きが地域建設業の育成にどうつながっていると説明できるのでしょうか。
そこで、総務部長にお伺いいたします。
くじ引きの発生率が年々上昇し、常態化していることを踏まえますと、具体的な改善策を検討すべきときが来ているのではないでしょうか。現状をどう捉え、改善をしていくのか、御所見をお伺いいたします。

A.安藤宏 危機管理防災部長

県発注工事におけるくじ引きの発生率は、議員御指摘のとおり、近年上昇傾向にあります。その要因といたしましては、積算基準などの公開範囲の拡大や受注者の積算精度の向上などによるものと考えられます。
くじ引きによる落札者の決定は、法令の規定に基づき実施するものでありますが、技術力や経営力に優れ、競争力が高い地域建設業の育成の観点からは、望ましいものではありません。くじ引きの発生を抑制するためには、価格だけではなく災害防止活動を評価し落札者を決定する総合評価方式の活用や、時期による仕事量の偏りを改善する平準化対策の推進などが考えられます。
地域の建設業の方々は、災害対応をはじめ県民生活の安心・安全の確保に必要不可欠な存在であり、大きな役割を担って頂いております。このような地域の建設業が発展できるよう、業界団体との意見交換なども行いながら、総合評価方式の活用や平準化対策の推進をはじめ、有効な方策について検討してまいります。

上記質問・答弁は速報版です。
上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。

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