歩行者保護について-手上げ横断の啓発

Q.権守幸男 議員(公明)

歩行者自ら道路横断の意思表示をし、車へ注意を促す行為として手上げがあります。皆様も子供の頃、「手を上げて横断歩道を渡りましょう」と習った記憶があると思います。実は手上げの渡り方は、交通の方法に関する教則に43年ぶりに復活しました。また、県警察本部では、これまでも手を上げた正しい横断、ハンドサインについて、春・秋の全国交通安全運動やPR動画で啓発してきました。
こちらが県警のハンドサインマスコットの「サインちゃん」で、裏がこういうものです。上から、しっかりのS、いつものI、じっくりのG、にっこりのN、この頭文字を取ってサイン(SIGN)ということで、ハンドサインちゃんというキャラクターでございます。県警からお借りしましたものでございます。
県警察本部では、今年1月から7月に横断歩道で渡る前の手上げの有無で車が停止する割合の違いを調査しました。この調査結果によると、手上げしないときは車が5割程度しか停止しないのに対し、手上げしたときは約8割停止したというのです。
歩行者が横断歩道手前にいた場合、車が止まらずにそのまま通過してしまえば、横断歩行者妨害として取締り対象となるのは言うまでもありませんが、歩行者の姿が見えにくかったり、横断歩道を渡ろうとしているのか判断しづらい場面もあります。歩行者が手上げにより意思表示をすることでドライバーからの視認性も増し、歩行者自身の安全を大幅に確保できるのではないかと思います。
このことから、私はこの手上げについて県民の安全を守るため、県がもっと積極的に啓発していくべきと考えます。例えば、免許講習時や学校での安全講習時、彩の国だよりやポケットブックまいたまなど、あらゆる機会やツールを通じ発信してはいかがでしょうか。また、手上げを恥ずかしいと感じる方々の抵抗を和らげるため、ユーチューバーとコラボした動画で手上げを促したり、埼玉ゆかりの有名人の方が横断歩道を渡っているポスターを街中に掲示したり、歩行者をその気にさせる工夫もしていく必要があると思います。
このような手上げの啓発に係る今後の取組について、県警察本部長及び県民生活部長に御意見を伺います。

A.原和也 警察本部長

議員御指摘のとおり、歩行者が手を上げることにより、運転者に対して横断する意思を明確に伝えることは、交通事故防止上、大変重要であると考えております。
議員御指摘の免許講習時の情報発信に関しては、高齢者講習の受講者に対し、県警察作成のハンドサインについてのチラシの配布や手上げ横断の実演により啓発を行っているところであります。
また、ユーチューバーとのコラボに関しては、二輪車の事故防止対策として、バイクタレントの岸田彩美さんや動画クリエイターのアッキーさんを交通安全サポーターに委嘱し、情報発信及び啓発活動を行っております。
特に、動画クリエイターのアッキーさんとコラボしたユーチューブ動画につきましては、県警察公式チャンネルで8月中旬に公開したところ、1週間足らずで視聴回数10万回を超えるなど、大きな反響があったところであります。
今後も、関係機関と連携して、運転者に対して、横断歩道における歩行者優先意識の定着を図ることはもとより、歩行者に対しては、手上げをはじめ、自らの安全を守るための交通行動を促す取組を積極的に行ってまいります。

A.真砂和敏 県民生活部長

議員お話のとおり、横断歩道上の交通事故を防止するためには、歩行者が手を上げることは、運転者に対して横断の意思を示すこととなり、運転者の視認性を高める有効な手段であります。
また、横断者自身の安全も確保できることから、大変重要であると考えております。
そのため、県といたしましては、「手上げ」横断の啓発に計画的に取り組むこととしておりまして、12月には越谷イオンレイクタウンにおいて、埼玉交通安全フェアを開催し、チラシの配布などによる啓発を行うこととしております。
また、各市町村が実施する交通指導員研修会において、横断歩行者に対する「手上げ」を指導するとともに、県本庁舎南側に設置されている三面広告塔に「横断時はハンドサイン」の標語の掲出を行うこととしております。
只今、議員から学校での安全講習時、彩の国だよりやポケットブック「まいたま」など、あらゆる機会やツールを通じた発信、埼玉ゆかりの方を起用したポスターの作成・掲示など、多くの御提案をいただきました。
今後は、いただいた御提案も参考とさせていただきながら、県広報紙、広報テレビ番組、SNSなどの様々なツールを活用した情報発信を強化してまいります。
また、地域の集会の場に出向いたり、交通安全ボランティアを派遣するなどあらゆる機会を通じまして、御紹介のありました「サインちゃん」を活用するなど、県警察と連携しながら、工夫を凝らした啓発に取り組んでまいります。

上記質問・答弁は速報版です。
上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。

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