コロナ禍が意味するものは何か?

Q.西山淳次 議員(公明)

全世界をほぼ同時的に巻き込んだコロナ禍の意味をどう捉え、ポストコロナの社会をどう考えていけばよいのか。私は、県議として具体的なコロナ対策に日々取り組みつつも、ずっとこの問題に関心を持ってまいりました。そして、私にも少しずつ何かが見えてきたような気がします。
知事は、映画「風の谷のナウシカ」を御覧になったことがありますでしょうか。宮崎駿監督によるアニメの名作であり、何度となくテレビでも再放送され多くの方が御存じだと思います。慶應大学教授の細谷雄一氏は読売新聞への寄稿でコロナの出現を、ナウシカの世界が現実になったと、大変興味深い視点を提供しています。ナウシカの中で、人間の横暴に怒り突進する王蟲をコロナになぞらえて、両者は自然を守るために、これ以上人間が環境破壊を続け汚染をまき散らすのを阻止しようとしているのか、人間が活動を縮小することによって、自然は再び息を吹き返し力強く再生していくと読み解いて、「重要なのは、人間界と自然界との間でバランスを回復する視点だ」と論じています。人間界と自然界のバランス、私も、コロナ禍が問うているものは、正にそのことだと思います。
自戒の意を込めて、私たち人間はあくまで自然の一部であり、自然に生かされているという謙虚な気持ちに立ち返ることから再出発すべきだと、私は今強く感じております。産業革命以来、様々なエネルギーを生み出し強大なパワーを持った人間は、自らの都合のよいように自然をつくり変え、自然と生態系を壊し続けてきました。この間、そうした人類のおごりに対して幾度も警鐘が鳴らされてきましたが、私たちの多くは耳を貸そうとせず、便利さや効率性、物質的豊かさを第一の価値として、ひたすら突き進んできました。私には、その当然の帰結として現在のコロナ禍があるように思えてなりません。
ただ、幸いなことに、私たちにはまだやり直すチャンスと時間が残されています。しかし、もしもこのチャンスを逃すと取り返しのつかないことになる。私たちは今、人類史の大きな分岐点にいるとの時代認識が、とりわけ政治に携わる者には必要だというふうに考えています。その意味で、「生命・生活・生存」を政治理念として掲げる私ども公明党の責任は、ますます重いとも自覚しております。
以上、コロナ禍についての所感の一端を述べさせていただきましたが、大野知事は政治家として、コロナ禍が意味するものとポストコロナの社会についてどのようにお考えか、お聞かせください。

A.大野元裕 知事

議員お話しのコロナ禍についての御所見は一つの視点として大変興味深くお伺いいたしました。細谷先生は私にとっても古くからの研究者仲間でありますが、私は彼ほど情緒的ではありません。
人類と感染症の関わりは古く、エジプトのミイラからも痕跡が確認されている天然痘、中世ヨーロッパのペスト、そして近代にパンデミックを引き起こした、いわゆるスペイン風邪など、正に戦いの歴史でありました。
今回のコロナ禍が、人々の日常生活を一変させ、価値観をも変容させるなど、我々は今大きな時代の転換点にいることを認識し、引き続き、埼玉県知事として県政運営にまい進していく覚悟であります。
コロナ禍以前は、当たり前のように職場に集まって仕事を行い、出張をして対面で打ち合わせをしていたこれまでの働き方については、今ではテレワークをはじめとした多様な働き方へと変革が進んでいます。
効率至上主義や過度な都市への集中に対する反省を促されているかのように分散型社会への転換も求められています。
その鍵となるのがデジタル技術であり、ポスト・コロナの社会に向けたデジタルトランスフォーメーションの重要性が認識されています。
また議員御指摘の「人間界と自然界のバランス」の視点については、経済、社会、環境に配慮し持続可能な社会をつくるというSDGsの理念に通ずるもので、この理念はコロナ禍の今、一層重要となっています。
これまでも人類はこうした感染症の脅威を幾度となく乗り越え、新しい社会をつくり上げてまいりました。
私は、今回のコロナ禍の中で得た知見や教訓を生かして、押し寄せる大きな変化に対応し、県民にとって何が最善かを追求し、謙虚に、ひたむきに、持続可能な埼玉をつくっていくことに全力を挙げてまいります。

上記質問・答弁は速報版です。
上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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