2 「スポーツ科学拠点施設と上尾運動公園再整備」について(知事、都市整備部長)

Q.石渡 豊 議員(公明)

県民が愛する上尾運動公園について、私は10回目の質問となります。上尾運動公園といいますと、昭和42年に埼玉国体の主会場として陸上競技場、補助競技場、体育館が、昭和46年に海なし県に海をと大型レジャープールが、昭和58年に公園横に宿泊施設を有するスポーツ総合センターが、平成15年に武道館が、平成26年に埼玉アイスアリーナと順次開設されました。正に県民が愛する県内一大スポーツエリアであり、緑豊かな樹林に恵まれた公園であります。
本県の上尾運動公園の再整備に関する検討の歩みを振り返ってみます。8年前、平成27年度は、さいたま水上公園の今後の在り方検討委員会を立ち上げました。平成28年度、平成29年度、平成30年度、この3か年度をかけて民間にサウンディング調査をされました。その後、令和2年度、スポーツ科学拠点施設の整備の検討を始め、令和3年度には上尾運動公園とスポーツ科学拠点を一体化しての検討に入りました。そこには県庁内の各部局が連絡調整をされ、民間と地元上尾市からの提案も加えられました。
こうして時を追いながら広大な公園を俯瞰して眺め、付設目的を明確にして検討に検討を重ねられた8年の歳月は、いよいよ基本計画として結実されます。
それでは、知事に御所見をお伺いいたします。
1点目は、スポーツ科学拠点施設と上尾運動公園の整備に当たっては、一体的に整備するとお聞きしています。私も賛成です。この一体的整備、そのメリットをお示しください。
2点目は、県民の皆様からは御質問されます。スポーツ科学拠点施設は何ですか、私たちにとって施設がもたらす価値は何なんですかと問われます。県民の皆様に分かりやすくお答えいただきたいと思います。
3点目は、本県の一大プロジェクトです。県民の皆様はいつごろかと待ち焦がれていらっしゃいます。知事の御決意をお示しください。
もう一つ、これは都市整備部長にお伺いします。
公園整備に当たって、地元の上尾市から令和4年3月、ドッグランを含めての事業提案が出されております。私にも犬を飼養する市民の方々から、ドッグラン設置の強い御要望が寄せられております。狂犬病予防接種率は常に県内上位の上尾市と伊奈町でありますし、愛犬フェスティバルの開催や地域猫活動の先進地でもあります。ペットに寄せる思いは、とても強い風土です。
ドッグランには衛生管理や飼い主への利用条件もあるかと思います。したがって、利用料金もあるかなと思います。ただし、料金は可能な限り安くしていただければと思います。
こうした地元からの要望を取り入れたドッグランの設置について御検討いただけるでしょうか、都市整備部長の御所見をお伺いいたします。

A.大野元裕 知事

スポーツ科学拠点施設と上尾運動公園の一体的整備のメリットについてでございます。
一体的に整備するメリットとしては、まず、上尾運動公園にある陸上競技場や体育館、武道館など他のスポーツ施設と一体的に構想することで、多様な競技の競技力を向上させ、様々な方々に御参加いただくスポーツの総合拠点になるということであります。
一体的に構想することはまた、公園を訪れた県民の方に、スポーツを身近に感じていただき、さらには親しんでいただく機会を拡大することにつながり、県民のスポーツ実施率の向上が図られます。
さらに、例えば宿泊施設やレストランなど、民間事業者が設置する施設から得られる収益を公園整備に活用する「Park-PFI手法」を県として初めて採用し、県の財政負担軽減と魅力ある公園整備を行うことが可能となります。
次に、スポーツ科学拠点施設とは何か。施設がもたらす価値は何かについてでございます。
スポーツ科学拠点施設は、アスリートの競技力向上はもちろんのこと、県民の体力・健康づくりをはじめとするスポーツの普及を目的とし、多くの県民が利用できる施設です。
具体的な機能として、まず、アスリートの運動能力を可視化し、個々の選手や競技ごとの特性に応じたパフォーマンスの向上につなげるとともに、実践的なトレーニングや合宿を行う場の提供や、指導者研修などを行ってまいります。
また、川口市に整備予定の屋内50メートル水泳場をはじめとする県内スポーツ施設や大学等とのネットワークを構築し、スポーツ科学に関する知見の共有を図ってまいります。
さらに、県民向けには、誰もがスポーツを楽しめ、健康づくりを実践する場を提供するとともに、トップアスリートやプロチーム等を身近に感じる機会を提供いたします。
このように、スポーツ科学拠点施設の価値は、アスリートだけではなく県民誰もが利用でき、県民のスポーツ振興、健康増進を推進する施設であり、公園の魅力向上にもつながっていく、というところにあります。
地元上尾市からも、この事業には積極的に関わりたいとの提案もあり、県と地域が密接に連携した取組を実施することで、更なる魅力向上につなげてまいります。
次に、知事の決意についてでございます。
スポーツ科学拠点施設の整備については、石渡議員からも何度にもわたり御要望を頂きました。有識者からなる専門家会議において御意見を頂き、庁内関係部局からなるプロジェクトチームにより議論を深め、本年度中の基本計画策定に向け、スピード感を持って進めてきたつもりでございます。
今後につきましては、令和5年度から事業者の公募準備を開始し、設計・建設工事を経て、令和9年度中の開設を目指してまいります。
長きにわたり本県のスポーツをリードしてきた歴史をもつ上尾運動公園の再整備とスポーツ科学拠点施設の整備を合わせて行うことにより、この施設が県民に愛され、地域の誇りとなるよう、引き続き全庁体制で取り組んでまいります。

A.村田暁俊 都市整備部長

地元の要望を取り入れたドッグランの整備についてお答えを申し上げます。
上尾運動公園の再整備に当たっては、平成27年度の有識者による「さいたま水上公園のあり方検討会」の提言に基づき、4つの機能を備えることとしています。
具体的には、第1に「健康づくり」、第2に「軽スポーツ・レクリエーション」、第3に「リラクゼーション・癒し」、第4に「子育て支援」の機能です。
議員お話しのドッグランは、これら4つの機能のうち「リラクゼーション・癒し」に沿うものと考えます。
県営公園では、これまで川越公園と所沢航空記念公園において、ドッグランを設置していますが、犬をめぐる事故やトラブルが減少し、安心して愛犬を遊ばせられるとの好評を得ています。
一方で、排せつ物の放置や大型犬エリアに小型犬を入れてしまうなど、利用者のマナー違反の問題が絶えず起きていることも事実でございます。
ドッグランの整備には、こうした課題の整理や利用条件の検討が必要となります。
上尾運動公園に整備する公園施設は、来年度、民間事業者への公募条件を決める過程で、先ほどの4つの機能を踏まえて検討する予定です。
県といたしましては、その中で様々な施設の整備を提案された地元上尾市とともに、ドッグランの整備の可能性についても検討してまいります。

※上記質問・答弁は速報版です。
※上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
※氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。

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