Q.権守幸男 議員(公明)
今年6月、千葉県八街市で下校途中だった小学生の列に飲酒運転のトラックが突っ込み、5人の男女児童が死傷する痛ましい事故が発生しました。改めて心から御冥福をお祈り申し上げます。
八街死傷事故を受け、国は通学路総点検を各自治体に求めました。県は、令和3年度、通学路安全総点検を行い、その結果を基に第5期通学路整備計画を進めてきたところですが、この事故を受け、当初の予定より前倒しにして策定することとしました。
今回の総点検では、教職員や保護者が主に歩道、防護柵、照明灯、区画線等の安全施設の点検を行ったと伺っております。子供たちを身近で守る立場の方々の入念な点検により危険箇所が示されました。本県において痛ましい事故による犠牲者を出さないためにも、それら危険箇所に対し早急に安全対策を取らなければなりません。
今月中には対策案が決定されると伺っておりますが、まずどのような安全対策を検討しているのか、今後どのように取り組むのか、県土整備部長の見解をお聞きします。
また、コロナ禍により今後の税収の減収が見込まれるものの、対策結果に基づく危険箇所には道路標識や道路標示の交通安全施設を早期に整備することが重要であると考えますが、警察本部長の見解をお聞きします。
A.北田健夫 県土整備部長
県では、概ね5年ごとに通学路の安全総点検を実施しており、令和3年5月から7月にかけて5回目の点検を行いました。
また、千葉県八街市の事故を受け、国から、抜け道など車の速度が上がりやすい箇所や大型車の進入が多い箇所などについても確認するよう通知があり、このような観点も点検に加えています。
現在、各道路管理者や交通管理者などで、点検結果の確認作業と危険箇所の安全対策を検討しているところです。
県の安全対策では、ガードレールの設置、見通しの悪い箇所での路面標示や注意喚起看板の設置、歩道の無い箇所での歩道整備、その他舗装の修繕や防草対策など、それぞれの現場に適した対策の検討を進めております。
今後の取組についてですが、まずは、本年10月末までに危険箇所の安全対策を取りまとめた「第5期通学路整備計画」を策定します。
計画期間は、令和4年度からの5年間とし、各管理者はこの計画に基づき対策を行いますが、県では令和3年度よりできることから着手してまいります。
引き続き、関係機関との連携を密にして、通学路の危険箇所が早期に解消できるよう全力で取り組んでまいります。
A.原和也 警察本部長
通学路対策につきましては、現在、県が主体となり、第5期通学路整備計画を策定中でありますが、県警察といたしましても、児童等の安全を確保するため、危険個所における交通規制の実施は極めて重要であると考えております。
本年10月末までに取りまとめられる整備計画の策定後、先ずは、道路標識や道路標示の更新、歩行者に対する信号機の青色秒数の延長等、早期に実施可能な対応を行っていく予定であります。
また、いわゆるスクールゾーンを設置するための交通規制が新たに必要な場合につきましては、周辺住民の合意形成に時間を要する場合もありますが、市町村及び学校関係者と連携しつつ、必要な調整を行ってまいります。
今後とも、通学路の安全確保のため、必要な交通規制とそれに基づく交通安全施設の設置を適切に実施してまいります。
上記質問・答弁は速報版です。
上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。