Q.石渡 豊議員(公明)
本県は、アスリートの競技力向上や県民の充実したスポーツライフ推進を目的に、スポーツ医・科学拠点及び屋内水泳場の整備に向けた検討を行うとして、基本計画の策定、事業手法の調査などに来年度予算案4,330万8,000円を計上いたしました。基本計画ですが、本県は、施設の機能、規模、設備と併せ、立地と運営方法、そして概算の事業費を計画立案するとしています。具体化への大きな一歩です。
昨年、屋内50メートルプールの場所については上尾のさいたま水上公園に整備すべきと、2人の県議が主張なされました。今は、上尾市長となった畠山稔前議員と清水義憲議員さんです。知事は、有力な候補地の一つと答弁なされました。
1月30日、私は、屋内50メートルプールを有する兵庫県尼崎スポーツの森を視察し、立地や施設や運営方法、事業手法などを学びました。
立地の選考ですが、Q&Aで申し上げます。
質問1、予算の観点から用地取得費が不要な場所がありますか。答え、さいたま水上公園は県有地のため、取得費は不要です。
質問2、大会開催に当たり、多くの方が来場します。公共交通機関が利用できますか。答え、JR上尾駅から歩いても20分の距離、公共交通機関での来場は可能です。
質問3、スポーツ施設が集まった場所ですか。水泳場は、運動後の疲労回復と健康増進に効果があり、利用者の増加が見込まれます。他のスポーツ施設は何かありますか。答え、上尾運動公園西側には陸上競技場、体育館、テニスコートがあります。東側のさいたま水上公園には武道館、アイスアリーナがあります。隣接地には体育館を有するスポーツ総合センターがあります。本県中央部の最大スポーツ施設集積地であります。更にここに50メートル水泳場が設置されれば、本県の一大スポーツモールとなることは間違いございません。
事業手法については、民間活力を生かすPFIなども本県は検討なされていると思われます。本県とともに進む民間の企業団が気持ち良く応じてくださることを強く祈念しております。
それでは、お伺いします。屋内50メートル水泳場の立地場所は、本県内これ以上に適した場所はほかにないのではないかと考えます。立地場所は、さいたま水上公園とするとお決めいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。立地場所が決まれば、基本計画はすべからく決まってまいります。知事の英断をもってお決めください。知事の御所見をお伺いいたします。
質問を続けます。
もう一つの基本計画の検討とされるスポーツ医・科学拠点について提案申し上げます。それは、老朽化したスポーツ総合センターをスポーツ医・科学拠点にしてくださいませんかという提案です。
この1月11日、スポーツ総合センターを視察いたしました。管理者は埼玉県体育協会、その専務理事からお話をお伺いしました。老朽化に伴い、管理に大変な御苦労をおかけしていることを実感いたしました。昭和58年に開設され、35年が経過をしております。老朽化の現状を申し上げます。
1、エレベーター修理には、中古の部品はありません。廃棄されたエレベーターから取り出してきての修理です。
2、宿泊棟、最大200名の宿泊ができます。個室はありません。大部屋のエアコンの効きが悪く、風呂場やトイレはバリアフリーではありません。車椅子バスケットなど障害者の選手、また、宿泊体験学習をする特別支援学校の児童さんも泊まります。早急なバリアフリー対策が必要となります。
3、バスケットボールは体協職員が修理して何とか使っておりますが、ミニバスケットボールは施設自体が壊れて使用不可のままです。
4、利用者が使う物干しやベンチですが、体協職員が廃品を工夫して作製したものばかりです。
まだまだ言えば切りがない老朽化の激しさです。県体協は、本当に我慢強いです。この老朽化した建物をスポーツ医・科学の拠点として蘇生させていただきたいと考えます。
スポーツ医・科学拠点には、ジュニアアスリートからトップアスリートの育成、スポーツ指導者の育成が期待をされております。本県内には、スポーツ科学や健康に関する大学も多い。そうした大学との連携が必要となってまいります。県体協との連携も欠くことができません。多種多様なスポーツ施設が隣接することも重要な要素と考えます。老朽化したスポーツ総合センターを本県のスポーツ医・科学拠点としてはどうかと御提案申し上げます。知事の御所見、お伺いします。
ここで、公園内を分煙にしてくださいませんかという利用者の多くのお声を伝えます。公園内のスポーツ施設では大会が数多く開かれ、多数の県民が訪れますが、分煙が不十分なままとなっております。上尾運動公園、さいたま水上公園内における分煙環境の促進について伺います。
先頃、さいたま市は、分煙環境整備に貢献したとしてJTに感謝状を贈呈されたとお聞きしています。吸う人も吸わない人も、県民誰もが快適に過ごせる公園にすべきと考えます。30ある県営公園のモデル事業として、JTに分煙コンサルティングをお願いしながら進めてはどうかと考えます。知事の御所見を伺います。
A.上田清司 知事
屋内50メートル水泳場の立地場所は、さいたま水上公園と決めることについての非常に巧みな誘導質問でございます。
屋内50メートル水泳場の整備については、昨年8月に県水泳連盟の代表など関係者による会議を立ち上げまして、委員の皆様から専門的な立場から幅広い御意見を伺っております。
その中では、例えば、県大会はもとより国内の主要な大会も開催できる規模が望ましいこと、そのためには選手の待機場所として広いスペースが必要なこと、などの意見もございました。
また、最先端の設備によりアスリートの競技力を高めるほか、県民の健康や体力づくり、指導者育成を図る拠点にしてほしいという声もございました。
整備場所については、交通の便の良さや駐車場の確保が極めて重要という御意見もいただきました。
議員お話しのさいたま水上公園は、県内各地域からも比較的利用しやすく、大変有力な候補であることは間違いないと思います。
今後、コスト面や土地利用上の課題などを検討し、最適な場所を選定していきたいと考えております。
次に、老朽化したスポーツ総合センターを本県のスポーツ医・科学拠点とすることについてでございます。
スポーツ医・科学は、今や競技力向上の不可欠なものになっております。
平昌オリンピックのスピードスケートに出場した小平奈緒選手は、動作解析を活用するなどスポーツ科学に基づくトレーニングを積み重ねた結果、金メダルの獲得につながったとも言われております。
こうしたスポーツ医・科学の知見を最大限活用し、県内アスリートの育成や県民のスポーツライフの充実を通じた健康づくりを目指す拠点施設として、検討を進めております。
議員からは、老朽化したスポーツ総合センターをスポーツ医・科学拠点施設とすることについての御提案をいただきました。
スポーツ総合センターは、ジュニアアスリートの育成やスポーツ指導者の研修ほか、県民のスポーツ活動の場として年間18万人を超える皆様に御利用をいただいております。
こうした状況を踏まえれば、スポーツ総合センターをスポーツ医・科学拠点施設とすることは、選択肢の一つとして考えられますので、今後、基本計画の策定を進める中でしっかり検討させていただきます。
次に、たばこを吸う人も吸わない人も、県民誰もが快適に過ごせる公園にすべく、JTに分煙コンサルティングをお願いすることについてでございます。
上尾運動公園では、現在、喫煙者のニーズや非喫煙者の要望を踏まえて屋外に喫煙所を配置し、分煙化を実施しております。
しかし、非喫煙者からは、ジョギングコースにたばこの煙が流れるなどの苦情も寄せられることがございます。
このような状況からすると、分煙対策の専門家であるJTに喫煙所や周知方法についてアドバイスを受けることは、有効と考えます。
早速、JTに相談をいたします。
上記質問・答弁は速報版です。
上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。