新型コロナウイルス感染症対策について – 医療体制の強化

Q.西山淳次 議員(公明)

本県の医療体制は、第3波においては医療崩壊ぎりぎりというか、見方によっては一部で崩壊したとも言えるひっ迫した状況でした。最前線の医療従事者の正に献身的な努力によって、かろうじて支えられました。今、ようやく落ち着きかけてきたところで、今後県が取り組むべき重要な仕事は、これまでの貴重な教訓を生かし、医療機関の役割分担を明確にして、それをしっかりと機能させることです。
そこで、医療体制の強化について、以下四点、見解を伺います。
まず、後方支援医療機関を機能させることです。重症用ベッドのひっ迫を防ぐためにも、症状が軽くなった回復期の患者を後方支援病院に転院させる必要があります。そのための診療報酬加算も行われましたが、医療現場からは「なかなか転院先が見つからず、重症ベッドが空かない」との声が上がりました。現在、本県は転院の調整には関わっていませんが、こうした現状を受けて、神奈川県は独自のマッチングシステムを稼働させています。本県も医療機関側の努力に任せるのではなく、円滑な転院調整ができるよう積極的に取り組むべきです。
次に、自宅療養者への医療提供体制の構築です。各地で自宅療養中の方が容体急変して亡くなる事例が相次ぎました。また、症状が軽くても、医師の診察がないまま自宅療養を続けることに不安を感じる声も多く寄せられています。公明党県議団は、この点について1月26日に緊急要望を知事に提出しましたが、今後の肝となるのは、地域の開業医等の協力も得て自宅療養者全員に担当医をつけることです。必要に応じて診察し、投薬や入院の判断を行うことは、医師でなければできません。現状のオンライン健康相談のレベルではなく、きちんとした担当医制度をつくっていくべきと考えます。
三点目、宿泊療養施設について伺います。現在、本県の宿泊療養施設の数は9、部屋数は1,056が確保されていますが、利用率はこれまでの最高で34.3%と低い水準にとどまりました。にもかかわらず、ホテル希望者がホテルに入らずに自宅療養となったケースがありました。ホテルの利用率が上がらなかった原因と今後の改善見込みについて伺います。
四点目、広域的で機動的な医療資源の活用が必要です。感染者の増加に対応して、医師や看護師といった医療人材、ICUや人工呼吸器などの器材、場合によっては患者をも移動させることで負担の平均化を図ることができます。ニューヨーク州のクオモ知事はテレビで全米に訴えかけ、ヨーロッパでは国を超えた患者の移送も行われました。本県内あるいは首都圏で、広域的かつ機動的な医療体制の構築を検討するべきであります。

A.大野元裕 知事

新型コロナウイルス感染症の治療後、引き続き入院が必要な方の転院調整は、治療経過などの患者の詳細な情報が必要なため、医療機関相互で行われています。
県では、転院調整を支援するため、発症後10日間経過など新型コロナウイルス感染症の退院基準を満たした患者を受け入れる後方支援医療機関の登録を昨年11月30日より開始をしています。
現在149医療機関が登録し、後方支援医療機関リストを陽性患者受入医療機関へと提供をさせていただいております。
また、後方支援医療機関がシステムに登録した空床情報や対応可能な患者の医療的条件などを元に、陽性患者受入医療機関は転院先を容易に検索ができるようになっています。
さらに、12月10日と2月17日には、退院基準を満たした患者の速やかな受入れについて、後方支援医療機関に通知を行いました。
こうした取組により、11月30日より2月20日までに、133名の患者を後方支援医療機関で受け入れております。
また、後方支援医療機関への転院先がなかなか見つからないとの声もあったことから、県は全ての陽性患者受入医療機関及び後方支援医療機関双方に対してアンケートを行いました。
その結果、陽性患者受入医療機関における退院実績では、転院までの日数が確認できた患者の約8割は、退院基準を満たしてから10日未満で転院をできております。
一方で、転院調整が難航するケースは、高齢者あるいは認知症の方が多いことが分かっており、埼玉県では転院先がないために転院できないことが主たる原因ではないということが分かっております。
今後は高齢者や認知症の方を受入れできる後方支援医療機関を拡充するなど、更に円滑な転院支援に努めてまいります。
次に、自宅療養者への医療提供体制の構築についてでございます。
自宅療養につきましては、50歳未満で基礎疾患がない方などを対象としております。
自宅療養中は、パルスオキシメーターによる血液中に含まれる酸素量の測定や、保健所からの電話での健康観察、さらにはオンラインによる健康相談の実施など、療養中の容態の急変への備えや、健康上の不安を解消するための支援を行っています。
担当医制度につきましては、医師会の御協力をいただき、診療・検査医療機関をはじめ地域のかかりつけ医が保健所の依頼に応じ、まずは自宅療養者に対して電話による診療などのフォローアップを行う取組を始めたところでございます。
今後はこういった取組を充実させ、自宅療養者が安心して療養できるよう、環境整備に努めてまいります。
次に、宿泊療養施設の利用率についてでございます。
利用率につきましては、報道によると緊急事態宣言が出された都府県においては、15%から41%であるとのことですが、本県もほぼ同様でございます。
現在における宿泊療養施設の利用率が上がらない原因は、療養施設での療養を希望する方がおられないためであります。
宿泊療養施設で療養を求めてもなお、自宅療養を希望し、応じていただけない方が後を絶ちません。これらの方々にも感染拡大防止に協力いただき、宿泊療養施設にお入りいただけるよう、丁寧に説明をしていきたいと考えております。
陽性者が増えた場合においても、宿泊療養すべき方が療養できる体制を維持するよう努力してまいります。
次に、広域的で機動的な医療資源の活用についてでございます。
議員御指摘のとおり、新型コロナウイルス感染症のような未知のウイルスへの対応に当たっては、特定の医療機関に大きな負担がかかるため、その負担を平準化することが必要です。
そのため本県では、特定の医療機関に負担が集中しないよう、調整本部が医療機関の受入体制や患者の重症度なども考慮しながら、入院先を決定しています。
また、Tele-ICU(テレ/アイシーユー)により複数のICUを通信でつなぎ、医療従事者の負担を軽減する仕組みも構築いたします。
首都圏における広域的かつ機動的な医療体制の構築については、新興感染症の対応は、首都圏のみならず全国で連携することが必要であります。
全国知事会では、昨年8月、クラスターが発生した沖縄県を支援するため、全国から看護師を派遣し、12月には大阪府及び北海道にも看護師などを派遣したところです。
本来、都道府県域を越える医療体制の構築は、国が実施するべきものと考えます。県からも数次にわたり、感染地域への保健師や看護師などの医療従事者の派遣制度について国に対して働きかけを行ってまいりました。
去る2月5日には、首都圏の他の知事とともに、医療従事者の確保のため、感染症が全国的にまん延している状況下を想定した実効的な応援派遣などの支援を充実するよう、国に要望したところであります。
今後も、機会を捉えて、その必要性を国に対して訴えてまいります。

上記質問・答弁は速報版です。
上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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