産後サポート事業の充実について

Q.橋詰昌児 議員(公明)

出産後の母親と乳児を対象に、心身のケアや育児相談などをきめ細かくサポートする産後ケア事業があります。近年は核家族化や晩婚化が進み、出産前後で心身が不安定な状態にも関わらず、実家などに頼れない母親が少なくありません。育児不安や孤立感を解消できずに十分な手当てを受けられないと、鬱状態や児童虐待などを引き起こしかねません。特に、コロナ禍で自宅で生活する時間が長くなる中、子育て中の保護者が産後鬱の症状で苦しむ事例が増えており、筑波大学の調査ではコロナ禍で産後鬱のリスクが2倍になったとの報告もあります。
県内では、産後ケア事業に取り組む自治体は昨年度24自治体と伺っておりますが、この事業を更に普及させようと改正母子保健法が昨年12月の臨時国会で成立、公布されました。この改正法では、事業の実施を市町村の努力義務とすることなど、事業自体を初めて法律上で明確化したほか、対象者を「出産後1年以内の母子」と明記し、心身の状態に応じた保健指導や療養に伴う世話、授乳指導、育児相談などを行うことや妊産婦の相談をワンストップで受け付ける子育て世代包括支援センターなどの関連機関と連携することなどが盛り込まれています。
県として、産後ケア事業を全市町村に拡大するとともに、市町村が実施する産後ケア事業の対象期間を産後1年までに延長するようサポートすべきと考えますが、保健医療部長の見解を伺います。
また、産後の母親に寄り添い、家事や育児の訪問支援を行うことも重要です。その資格を持つ産後ドゥーラの利用の拡充について伺います。
ドゥーラとは、語源はギリシャ語で女性を支援する、経験豊かな女性という意味です。産後ドゥーラは、家事や育児を手伝うだけでなく、母親が必要なことを察して行ってあげる民間の方々です。先日、一般社団法人ドゥーラ協会の理事の方からお話を伺いました。御自身の産後ドゥーラとしての体験を通し、ただ母親に寄り添うだけではなく、母親がやりたいこと、今眠りたいのか、一人になりたいのかなどをやらせてあげることで、母親が安心できると語られていました。
産後の母親の家事や育児を寄り添った形で心身ともにサポートを行う産後ドゥーラを市町村が活用することは、産後ケアを進める上で有効と考えますが、保健医療部長の見解をお示しください。
 

A.関本建二 保健医療部長

「産後ケア事業を全市町村に拡大すると伴に、対象期間を産後1年まで延長するようサポートすべき」についてです。
産後ケア事業は、心身の不調や育児不安を抱える母親の身体的、心理的ケアや育児サポートを行うことで、安心して地域で育児ができるよう支援するものであり、市町村が実施主体となっております。
本事業の実施市町村数は、平成30年度が15市町、令和元年度が24市町、令和2年度は27市町となっており、今後全市町村で実施されるよう、更に支援していく必要があります。
未実施の市町村に対しては、産後ケアに関する研修会を開催し、既に事業を実施している市町村の事例紹介や事業実施のノウハウを周知することで、実施市町村の拡大を図ってまいります。
議員のお話にあるとおり、母子保健法の一部改正により、令和3年度から本事業の実施が市町村の努力義務となり、対象者も現在の出産後4カ月以内から出産後1年以内に拡大されることとなりました。
この法改正を踏まえて、国の定めた事業実施のガイドラインが今年8月に改訂され、事業の対象期間は母子やその家族の状況等を勘案し、市町村が判断することとされました。
県としては、市町村が必要な方に対象期間を産後1年まで延長するよう、法改正の趣旨やガイドライン改訂内容について丁寧な周知を行うなど、市町村をサポートしてまいります。
次に、「「産後ドゥーラ」を市町村が活用することは産後ケアを進める上で有効と考える」についてです。
産前産後の支援を行う事業には、宿泊や訪問による産後ケア事業のほか、助産師等の専門職や地域のNPO法人、子育て経験者等が妊産婦を訪問し、相談支援を行う産前・産後サポート事業もあります。
産前産後に寄り添った支援を行うことは、妊産婦の心理的安定や産婦の身体的回復、育児技術の向上にもつながります。
これらの事業を充実させるには、実施主体である市町村が病院や助産所に加えて、議員のお話にもございました「産後ドゥーラ」など、地域の多様な民間の力を活用することも重要です。
県内では「産後ドゥーラ」を事業で活用している事例はまだありませんが、他県では活用している事例も増えております。
県としては、産後のサポートに関する研修会において「産後ドゥーラ」をはじめとする民間を活用し事業を行っている市町村の取組などを紹介し、市町村の産後サポートが充実するよう支援してまいります。
 
 
上記質問・答弁は速報版です。
上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

定例会

TEL 048‐822‐9606 FAX 048‐822‐9408
埼玉県さいたま市浦和区高砂3-15-1

定例会

PAGETOP
Copyright © 埼玉県議会公明党議員団 All Rights Reserved.
Powered by WordPress & BizVektor Theme by Vektor,Inc. technology.