音響信号機の整備状況と誘導音について

Q.深谷顕史 議員(公明)

昨年12月早朝、東京都駒込駅近くの横断歩道上を歩いていた視覚障害者の男性が車にはねられて死亡するという痛ましい事故が発生をしました。事故現場の信号機に音響信号機は付いていましたが、夜7時から翌朝8時までの間、周辺住民の要望により誘導音が停止されていたとのことです。誘導音が鳴らない横断歩道での横断は、常に危険を伴います。視覚情報から青や赤の判断がつかない視覚障害者にとって、音での情報は必須です。視覚障害者も健常者と同様に、早朝や夜間にも仕事等の理由で外出することがあります。したがって、音響信号機の夜間、早朝の誘導音の停止は、視覚障害者にとって極めて深刻な問題であります。
本県における音響信号機は全部で996基、うち24時間継続して運用しているのは、たったの2基であります。これ以外に、高齢者押しボタン又は視覚障害者が携帯する発信機、いわゆるシグナルエイドで音響装置が24時間起動する信号機が101基であります。つまり、残り893基は24時間運用しておらず、大半が朝7時から夜7時までの運用時間となっております。
そこで、以下2点について警察本部長にお伺いいたします。
1点目に、運用時間を制限している音響信号機について、24時間継続して運用できるように拡大をすべきと思いますが、御所見をお伺いいたします。
2点目に、誘導音に対する近隣住民への配慮をするならば、わずか10%にとどまる高齢者押しボタン又はシグナルエイドに対応する音響信号機を大幅に増やすべきと考えます。御所見をお伺いいたします。
 

A.高木紳一郎 警察本部長

音響式信号機については、視覚障害者関係団体等からの要望を踏まえ、視覚障害の方がよく利用される施設、駅、病院、特別支援学校等の周辺に、県内996基整備しており、今年度は9基の増設を予定しております。
音響式信号機の音響鳴動時間は、夜間早朝における音響に対する住民の要望により、個々に時間設定を行い運用しております。
具体的には、午前7時から午後7時の運用のほか、午前7時から午後9時までの運用など、それぞれ設置箇所周辺の住民の理解を得ながら、可能な限り、運用時間の拡大に配慮しているところであります。
他方、議員御指摘のとおり、視覚障害の方から音響鳴動時間の拡大要望があることも十分承知しておりますので、引続き、設置箇所周辺の住民と調整を行うなど、24時間の運用も含め、更に運用時間の拡大を図ってまいります。
次に、高齢者押ボタン及びシグナルエイドに対応する信号機は、視覚障害の方のために誘導音を鳴らすだけではなく、通常の青時間では渡り切れない方のために、横断時間の青時間を通常よりも延長するものであります。
そのため、視覚障害の方以外の方が押すことにより、夜間及び早朝の時間において音が鳴る場合もあります。
しかしながら、鳴る頻度が少ないため、設置箇所周辺の住民の理解を得られやすいことから、視覚障害の方の要望を踏まえ、高齢者押ボタン及びシグナルエイドに対応する信号機の拡大に努めてまいります。
 
 
上記質問・答弁は速報版です。
上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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